インテリア探しやお部屋づくり、楽しくてわくわくすることですが、実際にはなかなか自分が思うように出来なかったことはありませんか?
空間デザインやインテリア製作コーディネーターとして活躍する小倉直美さんに、インテリア選びやお部屋づくりのコツなどをお聞かせいただきます。
空間を活かす照明器具の選び方(3)
パブリック空間の照明選びを2回にわたってお伝えしてきましたが、今回はプライベート空間である寝室の照明器具の選び方についてお伝えしていきます。
前回の記事はこちらからご覧ください。
寝室と照明
寝室を作る要素の中で、家具はもちろんのこと、より素敵な空間にするために照明のプランニングはとても重要なポイントです。これからお伝えすることを是非お役立ていただければと思います。
寝室の役割は リラックスできる、眠りへとゆるやかに誘導する、朝とてもよい状態で起きることができることです。
そのためには体の状態に合わせて、照明の明るさを考えることが必要です。
寝る前は、リラックスした状態を作り、メラトニンの分泌を妨げる波長の光を遮断する照明を選びましょう。
反対に朝起きる時は1000ルクス以上の光によってメラトニンの分泌を抑制し、体の活性化をサポートすれば、とても心地よい熟眠感が得られます。
しかし難しく考える必要はなく、こまめに照度を調整ができる照明を選べばいいのです。
ここで気をつけることは、朝と夜の「照度のメリハリ」。
それができる照明計画かどうかが大切なポイントです。
抑えるべき照度計画とは
1 布団に入った時は、電球色で100〜150ルクスくらいが快眠を誘います。
2 眠る直前は15〜30ルクス落とします。
3 目覚めるときには1500ルクスくらいの温白色、昼白色が良いでしょう。
寝室には、メイン照明とスイッチで切り替えられる間接照明を計画、テーブルランプ、ペンダント、フロアランプ、天井間接照明など調光・調色できる照明を何箇所か取り入れましょう。
寝ているときは、ほのかな明るさで光源が直接目に入らないようにすると良い睡眠が得られます。
照明をうまくつかうことで、空間の印象ががらりと変わりますよ。
大きな模様替えをするのは大変ですが、電球の種類を変えたり、間接照明を加えたりすることで、いままでとは違うニュアンスが楽しめてちょっとした気分転換にもピッタリです。