美徳と暮らしでbitokurashi

「衣替えを楽ちんに」

bitokurashiの主宰者小林朗子さんは整理収納コンサルタント。
単に住まいの整理を助けるという役割で終わるのではなく、整理するターゲットを住まい、ひと、街とへと広げ全体を俯瞰し、ひとの暮らしについて深く研究されています。
このコーナーでは小林さんが考える整理収納とは、彼女が提案したいbitokurashi (美徳と暮らし、人と暮らし)とは何かをライターによる書き起こし形式でご紹介します。
みなさんが、このbitokurashiの思いを感じてくださりますように。

※当サイトの主宰に対してインタビューを行い記事にしています。よって、敬称を使用しています。
「手放すことで生まれる循環」です。まだお読みでない方はぜひリンクからご一読ください。

季節の変わり目に遅れず装いもチェンジ

9月も終わりに近づきました。今年の夏は遅くに始まった分、長引いたような感じがします。

「もしかしたら、日本はこのまま常夏になってしまうのではないか?」と思うほどの暑さが続きましたが、この時期になるとようやく”涼”を取ることが出来るようになり、秋がもうそこまで来ていることを感じます。
暑いのか涼しいのか、、、季節の変わり目になると皆さんの頭には”衣替え”の存在がよぎるのでは無いでしょうか?
そしてその存在は日が経つにつれ大きくなっていき、流石に長袖を着ないと寒いかな、という段階になってようやく重い腰を上げる方も少なくないと思います。整理収納コンサルタントとして活動しだしてからも、衣替えやお洋服の入れ替えについての相談は多くいただきますので、皆さん共通の悩みの種なのでしょうね。

さて、私はと言いますと、衣替えは9月初旬には終わらせました。

街の空気に秋色が少し混じってきたかな?と感じたので、自分が日々まとうお洋服も秋仕様に変えたく、その日のうちにささっと衣替えを完了させています。
真夏を感じさせるノースリーブシャツなどは、秋を迎えるこのタイミングで身につけることは無いでしょうし、また、以前のコラムでもお伝えしたように、お会いする方に対しての礼儀としてお洋服のバランスや趣向を考えていますので、相手の方に対して不快感を与えたくないという思いもあります。
あとは、やっぱり自分自身が季節を感じる装いを楽しみたい、これに尽きますよね。

面倒なことは工夫でシンプルに

衣替えを行うタイミングは人それぞれでしょうが、どうしても後ろ倒しになりがちだと思います。
衣装ケースを物置きから出してくることを想像するだけでも気が引けてしまう作業で、できればやりたくないと思っている人は多くいらっしゃるでしょう。
私も以前は収納ケースを利用して服の整理収納をしていましたが、その作業自体がとても無駄で面倒なものに感じたので、数年前に作業のスリム化計画を自らに課しました。
そしては今は「タンスの引き出しの入れ替え」で衣替えを完了させています。

そんなに大きなタンスはないから無理だ、とお思いかも知れませんが住空間には限度があり、特に日本の都心部の住まいの間取りでは、収納スペースが殆ど確保されていないケースが多く見受けられます。
そしてそこに収めるべき物は驚くほどたくさんありますよね。
日用品だけでも数え切れないですし、そのスペースをオフシーズンの洋服が詰まった収納ケースで使ってしまうことはなんだかとっても勿体ないような気がするのです。

使える空間は限られています。
収納ケースを置く空間をまずは排除して、ご自身が日頃使われている服の収納スペースを最大限に利用する工夫をしましょう。

そのためにまず大切なのは「シーズンに袖を通さなかった服は手放す」こと。
これは衣替えのタイミングでぜひ実施してください。
服だけではなく、インナーウェアにも日頃は身につけていないものが結構多くあるのでは無いでしょうか?
本当に着る物だけを選択し、色やサイズ、着るシーンごとなどでカテゴライズして箪笥やハンガー掛けにして収納ケースは使わずに、日常の収納スペースに収納する。
こうしておくと季節が変わる頃に、箪笥の引き出しの位置をごそっと入れ替えるだけで衣替えは終了です。

服を移動させる距離を出来るだけ短くしシンプルにしておくこと。
衣替えをスムーズにするにはこれに尽きます。

早々に衣替えを終わらせておくと、急な気候の変化で収納ケースに入っている服を引っ張り出して身につけることも必要なくなりますし、また、その服を引っ張り出した後に見て見ぬフリをして収納ケースの蓋を閉めなくても良くなり、罪悪感も無くなるのでオススメです。

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まだまだ夏服のみで過ごしている自分がすこし恥ずかしくなりました。お話しを伺う度に「今度こそは整理しよう!」と思うのですが、いまだに実行できていません。今回の衣替えでは、ぜひアドバイスにそって頑張ってみたいと思います。
なお、小林朗子さんのブログ TIDY LIFE DIARY でも衣替えについて紹介されています。
ぜひあわせてお読みくださいませ。こちらからどうぞ▶衣替えの事前準備

11月1日公開予定の次回では、実際の整理収納に対してのヒントを戴きます。
お楽しみに。
みなさんも小林さんに質問したいことがありましたら、ぜひメールやインスタグラムでのDM、メッセンジャーなどでお送りください。

聞き手と書き手:Atsuko Niwa

アイキャッチ画像はMarie SjödinによるPixabayからの画像です。

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Akiko Kobayashi 小林 朗子

不動産関係の企業数社にて広告・広報業務を担当、在職中に整理収納アドバイザー1級資格を取得。 その後、武庫川女子大学大学院修士課程にて生活環境学を研究し、現在は整理収納コンサルタントとして、一般家庭や事務所の整理収納業を担う。その傍ら、使い手の無くなった着物や帯を新しい形へとアップサイクルする”Ofukuwake”や、各種セミナーや書籍監修などで活動。coordinationの代表、株式会社喫茶部代表。

https://www.coordination.work

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