「共通言語で語れる幸せ」

美徳と暮らしでbitokurashi

bitokurashiの主宰者小林朗子さんは整理収納コンサルタント。
単に住まいの整理を助けるという役割で終わるのではなく、整理するターゲットを住まい、ひと、街とへと広げ全体を俯瞰し、ひとの暮らしについて深く研究されています。
このコーナーでは小林さんが考える整理収納とは、彼女が提案したいbitokurashi (美徳と暮らし、人と暮らし)とは何かをライターによる書き起こし形式でご紹介します。
みなさんが、このbitokurashiの思いを感じてくださりますように。

※当サイトの主宰に対してインタビューを行い記事にしています。よって、敬称を使用しています。

共感性を発見するよろこび

整理収納を研究すること、コンサルタントとしてのお仕)事、喫茶部(※注1)での活動、そしておふくわけ(※注2)に当サイトの運営と「やりたい」と感じたことを形にするようにしていたら、気がつけばこんなにたくさんのプロジェクトが進行中の今日このごろ。
自分の思いを具現化しているものばかりなので、とっても充実しているのは確かなのですが、時間に追われているきらいもあって、働き方や暮らし方の時間配分をすこし見直したほうがいいのかなとも、我ながら感じていますが、楽しいのでやらずにはいられない性格です。

周りの方の加勢もあって、いろいろな事を進められていることはとってもありがたいことです。基本的に一人で仕事を請け負わせていただいている私のようなワークスタイルの場合は、代わりの人が存在しないだけに、健康面に留意は必要で毎年の健康診断は欠かさず受け、ランニングや運動といった健やかに身体を保つためのトリートメントは自分でも注意をしています。
とはいえ、歳を重ねると想像していたよりも身体の変化は大きいようで、気づかぬうちに悪化していることもあります。
身体の声に真摯に耳を傾けることが、どんどん大切になってきました。

それとともに心のメンテナンスもしっかり必要です。気持ちが健やかでいられるようにすること。
私の場合はやはり、いろんなことに楽しむことです。
例えば先日、お仕事の延長線上で自分の心がとっても軽くなりました。
仕事のプロジェクトや課題について二人で打ち合わせをする機会があったのですが’、まぁ、なんと会話が楽なこと。
伝えたいこと、表現したいことが細かい説明もなく理解しあえて、自分の脳内にあったアイデアがその方との共同作業によって、大きな一つのマップに仕上げることができたのです。
とにかく、その「楽ちんさ」には驚きすら隠せず、こうやって皆さんにもお話しているくらいなんです。また、別のプロジェクトは別の方との会話で同じようなことが生まれます。
会社に属していると社内だけ完結することになりますが、私の仕事での関わり方はプロジェクト単位です。高め合えるメンバーと一緒にできることがなにより楽しく、ありがたいです。

共通言語が解放するわたし自身

まわりにたくさん共感してくれる方が多い方もいらっしゃるでしょう。
ただ私の場合は、話をしているとお相手の方々は頭に「?」が見えることも多くあります。
「なんで整理収納なんか研究しているの?」
「着物のリサイクルなんてやって儲かるの?」
「喫茶部の運営なんて手間がかかるだけじゃないの?」 などなど。
私の中では全てがつながっているのですが、説明することが難しい。

ですので、とても私にとってとてもありがたい「共通言語」を有すること。
発する言葉に対しての説明が必要なく、口にしたことをそのまま受け取り理解し合える。
自分のアイデアをするすると吸収してもらえることで、新しい展開をイメージすることが出来ます。
それは各プロジェクトそれぞれにあるのです。とてもありがたいことです。
新しい展開と書きましたが、その基盤にはこのサイト「びとくらし」が存在していて、全てがそこから始まり、そこへ帰結するというサイクルに成り立っている。まさに「わたし自身」が展開を体現していたという認識を新たにしました。

人と会話をすること、自分以外の誰かに自分と同じことを少しでも理解してもらい、考えてもらうことはとてもむずかしいことだと思います。そのために摩擦が発生したり衝突が起こったりもしますよね。でも、私にとって健やかにいれることは、その仲間がいてくれることです。
会話をしないとそもそもが伝わらないで、大切なことだと感じています。

※注1 喫茶部とは、西宮にあるコーヒーを介してつながる喫茶、貸し会議室、コワーキングスペースです。詳細はhttps://www.kissabu.com/
※注2 おふくわけとは、着物や帯のリユース、アップサイクルを提案する事業です。詳細はhttps://b-m.facebook.com/ofukuwake.jp/

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脳と心の柔軟性がどんどんと退化していっていると感じるのですが、ツーと言えばカーと答えてくれるような相手の存在はとても貴重な存在です。家族でもなかなか難しいですし、たくさんの出会いをされている小林さんでも驚かれたほどなのですから、一度出会ったら大事な関係を続けなくてはいけないですね。

7月1日公開予定の次回では、最近小林さんに起こったちょっと大変だったことのお話しをご紹介します。
お楽しみに。
みなさんも小林さんに質問したいことがありましたら、ぜひメールやインスタグラムでのDM、メッセンジャーなどでお送りください。

聞き手と書き手:Atsuko Niwa

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Akiko Kobayashi 小林 朗子

不動産関係の企業数社にて広告・広報業務を担当、在職中に整理収納アドバイザー1級資格を取得。 その後、武庫川女子大学大学院修士課程にて生活環境学を研究し、現在は整理収納コンサルタントとして、一般家庭や事務所の整理収納業を担う。その傍ら、使い手の無くなった着物や帯を新しい形へとアップサイクルする”Ofukuwake”や、各種セミナーや書籍監修などで活動。coordinationの代表、株式会社喫茶部代表。

https://www.coordination.work

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