2016年「おおさかカンヴァス」は2016年10月22日~30日の9日間、万博記念公園で開催されました。今年のタイトルは「おい、太陽。」、「太陽の塔を振り向かせろ。」と題されて、公募開始されました。
公募期間は4月下旬から6月下旬の2ヶ月間、制作予算上限は500万円。いろんな公募作品の中から審査を経て選ばれた6つの作品が展示されました。
「おおさかカンヴァス推進事業」が、大阪のまちをアーティストの発表の場として「カンヴァス」に見立て、大阪の新たな都市魅力を創造・発信しようとするものです。
「おおさかカンヴァス推進事業」のこの企画は、公共空間とアートのコラボレーションによって、都市や地域の新たな魅力を発見、発信することと、アーティストが、アイデアと想いを実現できる機会を得ることを目的に、平成22年度から始まりました。
「公共空間とアートのコラボレーション」というアートの見せ方が、身近に「アート」を感じたり、触れたり、目にする場として提供され、昨今のアートの盛り上がりにつながっているように思います。いつもの日常の中にあることがポイントです。
アートは比較的「暮らし」から距離をおいたポジション、「暮らし」の中の一部としてはとらえられにくい部分ではありますが、そのアートの考えが変化し、家の中にもアートとして感じる点も増えてきました。
暮らしの中でのアートは個人の判断に委ねられる部分が、さらにアートとしての魅力でしょう。
今回の公共空間は屋外の広い広い万博記念公園で開催されました。
自然環境と戦うアーティストたちです。
今回のアート作品では、五感を感じました。
目、耳、鼻、口、触、つまり視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚を体験できるアートが揃っていました。
アートは比較的「視覚」だと感じることが多かったのですが、体験したりすることもあり、新しいアートとのふれあい方を感じ取れました。
この大きな太陽の塔を振り向かせる為に、アーティストたちの挑戦が開催されました。
印象的だった「ちびがっつ」さん
太陽の塔に対抗し、「太陽の人」と命名された作品
太陽の塔になりきって、開催期間の展示時間中はずっと太陽の塔に向かって立ち続けます。
吹きっさらしの草原に立ち続ける「太陽の人」小さいながらもとてもエネルギーを感じました。
「がっつ!」と声をかけると「がーーーーっつ!」と返事が返ってきます。
これは遠く離れた場所から叫んでも叫び返してくれます。
その瞬間に観覧者から笑い声が聞こえてきます。その雰囲気はとても心地よかったのです、見ず知らずの人びとが一瞬でつながったように思います。
日常ではいつも美術館巡りをすることでアートを体験することが多いですが、新たなアートの可能性に今更ながら感じ取ることができる、「おおさかカンヴァス」でした。
自分の中での五感の感覚が少しもみほぐされ、膨らんだ気がしました。
応募は毎年春に開催のようなので、ぜひ一度気になる方は挑戦しても良いですね。
また、来年の見学も楽しみにしています。
http://osaka-canvas.jp/