家で暮らしている中で、一番人の体と触れる場所はどこでしょう。
床ですね。
家の中でも床のあり方は場所によって様々です。
玄関では家主やお客様を迎える第一歩になり、
リビングではゆったり過ごすための大事な空間になり、
目覚めの朝は起きてベッドから降りたときの、おはようの一歩です。
床は私たちにとって、何気なく暮らしている中でもその時々の状況を感じ取って生活しています。
その床を自分にとって心地よい空間にできるといいですよね。
そんな心地よい空間を作り出してくれるのが「アートギャッベ」です。
私もアートギャッベに初めて触れた時のことを覚えています。
ふんわりとした肌触り、包んでくれるようなぬくもりや、重厚感、さらっとした感じがとても心地良かったです。
お家の床はフローリングの上にはラグや絨毯、畳など様々な敷物がありますね。
アートギャッベは絨毯と畳の役割を果たします。
住む人と暮らしを育む一枚
暮らす中で大切にしたいモノは、良いモノは大切に使って、手入れしながら長く使う。
それが基本です。
暮らす人と一緒に育めるモノがあると心が豊かになると思います。
昔、子供の頃に使っていたタオルケットに触れてとても懐かしく感じることはないでしょうか。
子供の頃お気に入りで手放さなかったタオルやお人形など、心地よい肌触りがポイントだったように思います。
一緒に暮らし続けられるモノと出会えたら、どれだけ暮らしが豊かになるでしょう。
長年使い続けられたモノは何にも変えがたい宝物となりますね。
アートギャッベは、ひとつとして同じモノは無い出会いです。だからこそ、その思い出はまた格別になりそうです。
アートギャッベとは
中東・イランの山岳地帯で、遊牧民の女性たちによって脈々と織り継がれてきた歴史ある民族工芸品です。
アートギャッベは大量生産品ではなく、一枚ずつ丁寧につくられているため、一枚が完成するまでには長い時間がかかります。
原料となる毛糸は羊を育て、毛を刈り取って手で紡いで作ります。
寒暖の激しいイランの土地で住む羊の上質な毛を使用することで、上質で汚れにくいものができます。
染料は、草木を育てて乾燥させて粉末にし、染料を作ります。
油分の多い羊毛は染まりにくく、鮮やかな色を出すためには数日間ずっと大きな釜で煮込まなければいけません。
そして、毛糸を織って一枚ずつ形にしていきます。
デザインは織り子さんの頭の中にイメージがあるだけです。色やデザインも織り子さん次第です。
デザインに描かれる羊や鹿などの独特のモチーフは、家庭円満や子孫の繁栄などそれぞれに意味を持っています。
家族への大切な思いがや願い、祈りが込められた一枚で同じデザインは一つとしてありません。
アートギャッベの特徴
質の高い羊毛で織られたアートギャッベは、寒暖の差や湿度の差に敏感に順応してくれるから素材だからこそ、夏はさらっと気持ちよく、冬はあたたかな空気をため込んでくれるので、一年中快適に使うことができます。
油分が多く、豊かな冬毛だけを使っているため、防汚性・耐久性も抜群で調湿性に優れています。
日本の気候にもぴったりです。
ウールのひとつの大きな特徴として、湿気を吸って、発散してくれるという力があります。
梅雨時にウールが湿気を発散してくれるので、アートギャッベを触るとサラッとした独特の気持ちよさを感じることができます。
ギャッベの中でも最も織りの細かなものを厳選しているアートギャッベは普段のほこりやごみも奥まで入り込みづらいため、掃除機掛けをすれば衛生的に使えます。
そして上質な羊毛にはラノリンという油分も豊富に含まれています。
一般的に製品にする過程でその油分があると色が染まりにくく、そして油分のみでも化粧品の原料として重宝されるため、油分を抜いてしまうことがほとんどです。そうすると毛はつやを失い、切れやすくなったり、汚れが染みやすくなってしまいます。
アートギャッベに使われるウールはこの油分を適度に残し、じっくりと時間をかけて色を染めた後、丁寧に洗いの工程でトリートメントを施しています。
そのため、汚れに強く、汚れても馴染み風合いにかわる上質さを兼ね備えることができるのです。
今だけ、たくさんアートギャッベに出会えます
大阪のリノベーション会社、シンプルハウスでは「300枚のアートギャッベ展」が開催中です。
これだけ多くのアートギャッベに出会える機会はなかなかありませんね。
7月17日(月・祝)まで開催中です。
大切にできる一枚に出会いたいですね。