使われなくなった物を新しいカタチに生まれ変わらせ、再び価値のあるものにすることを「アップサイクル」と呼びます。
使い手をなくし、廃棄される運命をたどる着物や帯をクラッチバッグや小物にアップサイクルする活動を行っているのが「ofukuwake」。
今回はこの「Ofukuwake」がおこなったワークショップイベントについてのご紹介です。
Ofukuwakeワークショップ「ハギレで編むおまもり」
先日呉服屋さんで開催させていただいた「ofukuwake」のイベント、ワークショップ。
おまもりづくりをご提案いたしました。
なんとも愉快で不思議な会となりました。
着物のハギレを裁断してお守りをつくる
手順はとても簡単なものです。
1. 着物のハギレの生地を選ぶ
2. 着物のハギレを1cm弱の幅で4本裁断する(長さは自由、ひとまず30cm幅)
3. 四つ編みをする
4. 完成
しかし、これが単なるお守りづくりにはならないのです。
1. 着物の生地を選ぶ
着物にはその柄が表現する意味が深く込められています。菊の柄は長寿、竹の柄は生命力、水の柄は苦難を流して常に清らかに、
などなど様々です。
布選びによって、そのおまもりにどんな思いを込めたいのかを決めていただきます。
この時点でみなさん、楽しく悩みに悩まれましたね。
色合いも素敵なハギレがたくさんあるので目移りしてしまいます。
2. 着物のハギレを1cm弱の幅で4本裁断する(長さは自由、ひとまず30cm幅)
そして、ハギレを裁断していきます。
皆さんもちろん着物にハサミを入れることはしたことありません。「本当に良いのですか?」と緊張されながらも、
そんな気持ちも最初だけ、次から次へとどんどん裁断していきます。
おもしろいですよね、「壊す」「切る」「捨てる」などモノを壊すようなものへの抵抗感はやはりあります、
でも緊張感は初めだけなのです。
私はとても大事だと思うのです、「自ら」その行為を行うということ。
好きなものだけ手に入れたはずなんだけど、使わない。しかし、手放す勇気はない。
自分で手に入れたモノだからこそ、自分で始末する覚悟が必要なのです。
誰かがしてくれるわけではないです、整理収納の場面でも決めるのは自分自身です。
3.四つ編みをする
これまた、単純な作業ですが、単純な作業だからこそ黙々とできるのです。
おまもりづくりですから、どんな思いを込めて編みたいのかはご自身と向き合っていただきたいと思いました。
三つ編みの経験はあっても、四つ編みの経験は無いという方が皆さんでしたね。案外なれると簡単です。
四つ編みは本当に皆さん個性が出ていました。
ギューギューっと編みこまれるかた、ゆるゆるの方、最後まで編んだけれどもっと綺麗に編みたいとやり直しをされて
いた方、みなさんのひと編みひと編みが大切に込められているように感じました。
4. 完成
これで完成です。
出来上がりは、みなさんひとつとして同じものは無く、個性が出ていました。
早い方はどんどんどん次の2本目へと進んでいらっしゃいました。
そのあと、完成したおまもりについて、どんな思いでつくられたのかもお聞きしたのですが、思い思いの気持ちが込められていてとても心あたたまる時間でした。
年明けの1月からこのようなイベントにご一緒させていただきとてもありがたかったです。
このおまもりは、ハギレを切って編んだ、とても単純なものです。簡単にほつれてきたり、ぼろが出てきてしまうかもしれません。ただ、1年間大切に持ち、また翌年新しく作って進化していいくこともまた楽しくなりますね。
パワーをいただけた1日でした。
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