写真家からみえる景色

「みどりいろの季節に」

写真で日常を切り取る、びとくらし

「びとくらし」のトップのメイン写真をいつもご提供いただいている、嵐祥子さん。
いつもの日常も切り取り方、感じ方次第で特別な日になることもたくさんあります。
そんな切り取り方を少しのぞかせていただきます。

「みどりいろの季節に」

常緑樹に混じり青葉がひらいて、
いつも見ている山々は、みずみずしい若みどりいろにつつまれました。

陽が出ている時間が長くなり、木陰を探して歩きたい季節です。
それでも午前中の空気はまだ爽やかで涼しく、休日、近所の公園へ散歩に出かけています。

公園を歩いていると、足もとがなんだかフカフカしているなと感じ、
下を見ると芝生やシロツメクサが育ってきています。

上を見ると青もみじ、ケヤキやプラタナスが黄みどりいろの葉を広げていて、
照りかえる光は目を閉じてもまぶしいほどです。

5月のある日。

息子が保育園のお散歩に行った公園で、10cmほどの背丈の草をたくさんつみ、
ナイロン袋に入れ「おみやげだよ」と手渡してくれました。

どっさりの草の束…公園に群生している、あのお花かな…と推測。
小さな手でつんでくれた様子を想像すると、とても大切なものに思え、その草花の名前を知りたいなと植物図鑑をひらきました。

昔から身近な場所に、ピンク、白、藍いろなどの小さなかわいい花を咲かせている「庭石菖(にわぜきしょう)」とわかりました。
花言葉は「繁栄、豊かな感情、豊富」と贈りものにぴったりでした。

水差しがわりのコップに活けてしばらく、葉っぱのあいだから見えてきたのはうす紫いろのつぼみ。
そして6枚の花びらが開きました。

人生で何度目かの花束。
素朴な野の花も良いものです。

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Shoko Arashi 嵐祥子

2009年、デジタル一眼レフの面白さを知り「写真を撮ること」に興味を持ち、写真表現大学で作品制作を学ぶ。 その後、ウェディングフォトに従事、2012年からフリーランスカメラマンとして活動中。2015年から一児の母です。

https://arashishoko.localinfo.jp

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